東北部ほかほかセンター

きんいろモザイク きらら無印 きっぷのルール 気の向くままに

2024年3月16日現行 九州旅客鉄道株式会社旅客営業取扱基準規程のテキストデータを掲載

 坂井氏による2024年3月16日現行の九州旅客鉄道株式会社旅客営業取扱基準規程・旅客連絡運輸取扱基準規程の福岡市交通局からの開示を受け、改正後の両規程のテキストデータを作成し、先刻旅客連絡運輸取扱基準規程のデータを公開しておりましたが、旅客営業取扱基準規程についても作成完了したので Google ドライブにおいて公開します。同時に2023年10月1日現行の両規程を「過去の規程」フォルダに移管します。

drive.google.com

参考:

s3.ap-northeast-1.amazonaws.com

tohokubu-hctr.hatenablog.com

 

 旅客連絡運輸取扱基準規程同様に、旅客営業取扱基準規程についても改正の内容を解説する予定ですが、取り急ぎ改正が行われた条文及び改正の概要について以下に示します。誤りがあれば指摘いただければ幸いです。

 

第39条第2項及び第3項 削除(乗継割引の乗車後の適用)
第96条の2第5項 追加(やくも号コンパートメント)
第97条 削除(乗継急行券等の発売方)
第101条第3項 一部改正(敦賀乗換の幹特在特における特別車両券の通算適用除外)
第104条の4 削除(乗継座席指定券の発売方)
第111条の2第4項 追加(やくも号コンパートメント4人用区画の3人利用の特例、見出しも改正)
第151条第1項 一部改正(分岐駅通過特例から越前花堂・福井間を削除)
第153条第1項第10号 誤記修正(「新千歳空港駅」→「新千歳空港」)
第153条の2第1項 誤記修正(「かかわらず右欄に掲げる区間について、」→「かかわらず、右欄に掲げる区間について、」)
第171条と第172条の間の改行の不足の補充
第178条第1項第8号エ 削除(乗継専用の座席指定券)
218条第1項第4号キ 一部改正(団体乗車券の行程・料金欄の種類欄につき、「急(乗継)」を削除)
第222条第6号 削除
同条第7号(改正後第6号) 一部改正(規則第57条の3第8項にも適用)
第225条第6号 一部改正(第222条の号ずれに対応)
同条第7号及び第8号 削除(首都圏Bグに係る常備特別車両券)
226条第3号 一部改正(第225条の号ずれに対応)
第231条第6号 削除(乗継座席指定券の常備座席指定券)
第232条第4号及び第232条の2第3号 一部改正(第231条第6号の削除に対応)
第235条第1号アの(イ) 一部改正(特別補充券の事由欄に敦賀乗換の幹特在特は「KZ」又は「KZG」を記入)
同(エ) 一部改正(特別車両券について首都圏Bグの平日/ホリデーを廃止、敦賀乗換の幹特在特では新幹線区間に「幹Aグ」在来線区間に「Aグ」を記入するよう改正)
同条第4号アの(キ) 一部改正(原券欄の種別につき、第1号アの(エ)同様の改正) 
同条第9号チ 削除(記事欄の乗継急行券の関連発売となる乗車券)
同条第12号カ 追加(敦賀乗換の幹特在特の特別車両料金は幹在各別に再掲欄に記載)
第236条第1項第2号アの(セ)及びカの(イ) 削除(第331条第2項の削除による)
同カの(エ)(改正後(ウ)) 一部改正(アの(セ)削除によるずれに対応)
同条第3項 一部改正(北陸新幹線金沢・敦賀間開業に伴い、「金沢」を「敦賀」に改正)
第251条第2項 削除(乗継請求のある急行券の不回収)
第262条 見出し改正(273系運行開始に伴い「個室」→「個室等」)
第269条 一部改正(乗継請求がらみ)
第271条第3項 一部改正(首都圏Bグ区間相互発着の特別車両定期乗車券の乗り越し)
第272条第5項 削除(乗継割引の全区間にわたる急行券に変更する場合は変更前の急行券を1券片とみなす)
同条第6項 削除(未指定特急券から同一項だが同一列車群ではない列車の指定席特急券への変更の特例→規則第248条第2項へ)
第276条の2 削除(首都圏Bグの乗り越しの適用料金区分、条番号ごと削る)
第288条の直後に改行を挿入
第309条第3項 一部改正(首都圏Bグ区間の特別車両定期乗車券不正使用の増料金計算方)
第324条第2項ただし書 削除(乗継割引適用の団体乗車券により発売した急行券座席指定券の払いもどし方)
第326条 削除(普通乗車券に対する関連発売の表示の転記及び払いもどしの取扱方、乗継割引関係)
第327条 一部改正(首都圏Bグ区間の特別車両定期乗車券特例払いもどしの計算方)
第331条第2項 削除(乗継割引の証明を受けた乗車券類の一部のみ払いもどす際の取扱方)
第344条第2項 削除(首都圏Bグに係る旅行開始前の傷い病傷等による有効期間の延長の取扱方)
第355条第2項 削除(首都圏Bグに係る旅行開始後の事故による有効期間の延長の取扱方)
第356条第2項 削除(首都圏Bグに係る旅行開始前の事故による有効期間の延長の取扱方)
第369条の3第1項第1号 一部改正(未指定特急券を所持する旅客の冷暖房装置故障の場合の取扱方を明確化)
第371条の2 新設(敦賀乗換の幹特在特で事故列変指定席充当不可が生じた場合の取扱方の特例)
第375条第4項 一部改正(急行券を所持する旅客の誤乗のための未指定特急券発売列車の普通車指定席空席による無賃送還)
同条第5項 誤記修正(「前各号」→「前各項」)
別表第6の2 一部改正(料金専用補充券の事由につき、「10乗継」を削除、「29KZ」「30KZG」「31幹Aグ」を追加、車内補充券の事由につき「22乗継」を削除、「33KZ」「34KZG」「35幹Aグ」を追加)

2024年3月16日現行 九州旅客鉄道株式会社旅客連絡運輸取扱基準規程のテキストデータを掲載

※テキストデータについてご指摘を受け、2024年3月29日14時33分、14時58分及び19時47分に修正を行いましたので、19時47分以前にダウンロードされた方は再ダウンロード願います。また、同じく14時58分及び19時47分に2023年8月28日及び10月1日現行の旅客連絡運輸取扱基準規程も修正を行いましたので同様に再ダウンロード願います。

 

 九州旅客鉄道株式会社旅客連絡運輸取扱基準規程及び旅客連絡運輸取扱基準規程については、坂井氏が福岡市交通局に開示請求した2023年8月28日現行及び2023年10月1日現行のものを先日私がテキスト化し掲載しておりましたが、坂井氏が再度福岡市交通局に開示請求を行い、2024年3月16日現行のものが開示・坂井氏のウェブサイトに掲載されたため、改正箇所を確認しております。

s3.ap-northeast-1.amazonaws.com

tohokubu-hctr.hatenablog.com

tohokubu-hctr.hatenablog.com

 現時点で旅客連絡運輸取扱基準規程については確認が完了し、改正箇所をこれまで同様 Google ドライブにアップロードしました。旧規程のフォルダ移動は旅客営業取扱基準規程についても確認が完了した時点で予定しているため、現時点では新旧双方の旅客連絡運輸取扱基準規程が最上層に存在している状態となっております。

 2023年10月1日現行と2024年3月16日現行との間での旅客連絡運輸取扱基準規程の改正点は以下の通りです。

 

第27条の2

 北陸本線金沢・敦賀間の廃止に伴い、金沢で改札内乗継となるIRいしかわ鉄道線連絡の特別急行券の発売が廃止となりました(旅客連絡運輸規則旧第31条第4項)。当該条文では改札内乗継の対象となる乗車を全区間にわたって同一の設備に乗車する場合に限っていましたが、規程第27条の2第2項においてこれを緩和し、JR線内で特別車両を利用する場合に限り異設備の乗継を可能としていました。規則第31条第4項の削除に伴い規程第27条の2第2項も削除となりました。

 なお、規程第27条の2第1項は福知山乗継となるWILLER TRAINS連絡の特別急行券について規定した規則第31条第3項に対する類似した規定であり、こちらは存続しています。

 

第43条

 第43条は乗車変更の取扱方について旅客営業取扱基準規程の準用を定めた条であり、旅客営業取扱基準規程の改正に伴って改正が行われています。

 第一に、旧条文で「第364条から第373条まで、」とあった部分が「第364条から第369条の4、第370条から第371条まで、第372条、第373条、」に改正されています。これは、旅客営業取扱基準規程第369条の5が連絡運輸に及ばないことの明確化、及び同規程第371条の2の新設によるものであると考えられます。

 旅客営業取扱基準規程第369条の5は、グランクラス(A)がアテンダントサービスを中止し、グランクラス(B)としての運転となった場合の取扱方を定めた規定です。グランクラス(A)は連絡会社線に直通する列車には連結されていないため、旅客連絡運輸取扱基準規程において準用する必要はないといえます。

 なお、グランクラスの運転が開始されたのは2011年3月5日ではありますが、当時は全列車にアテンダントの乗務があったため2011年3月12日現行の東日本旅客鉄道株式会社旅客営業取扱基準規程に第369条の5は存在しません。その後いつの時点で改正が行われたか不明ではありますが、2023年8月28日現行の九州旅客鉄道株式会社旅客営業取扱基準規程には第369条の5が存在します。そのため、この点については改正洩れであるといえます。

 旅客営業取扱基準規程第371条の2は、北陸新幹線金沢・敦賀間開業に伴い新たに設定された北陸新幹線富山・敦賀間の特別急行列車と新幹線以外の線区の指定する特別急行列車を、敦賀駅改札内乗継する場合に特定の特別急行料金で発売される特別急行券(旅客営業規則第57条の3第8項、いわゆる幹特在特)のうち指定席特急券について、旅客営業取扱基準規程第371条による事故列変を扱う際に一部区間で指定席に乗車できなかった場合の払いもどし方について定めた条文です。旅客連絡運輸規則第33条は、会社線連絡となる特別急行券について、旅客会社線内において第57条の3が適用となる場合は特定の特別急行料金によって特別急行券を発売するとしていますが、旅客営業規則第57条の3第8項が適用される新幹線の特別急行列車はもちろん、新幹線以外の線区の特別急行列車についても旅客会社線に直通することを予定していないため、事実上旅客連絡運輸規則は旅客営業規則第57条の3第8項を準用しておらず、よって旅客連絡運輸取扱基準規程が旅客営業取扱基準規程第371条の2を準用する必要はないといえます。

 第二に、準用される旅客営業取扱基準規程の条文を列挙した注1から第326条が削られています。旅客営業取扱基準規程第326条は、旅客営業規則第57条の2の規定による乗継割引のために証明がなされた乗車券について、同規則第271条第3項の規定により関連する急行券座席指定券を同時に払いもどす必要があるところ、これを緩和し別途所持する急行券座席指定券と併用可能な乗車券に証明を転記することですでに証明のある乗車券のみの払いもどしを可能とする規定でした。乗継割引廃止のために旅客営業規則第57条の2及び第271条第3項が削除されたため、旅客営業取扱基準規程第326条も削除され、旅客連絡運輸取扱基準規程第43条からも当該部分が削除されたものです。

 なお、旅客営業取扱基準規程第369条の5は当初より旅客連絡運輸取扱基準規程第43条注1の列挙に含まれていませんでした。

 

付表1

 西日本旅客鉄道株式会社が連絡担当旅客会社となる連絡会社につき、ハピラインふくいが追加されています。

 

付表3

 乗継割引の廃止に伴い、従来旅客会社線急行券等を発売可能な連絡会社を各号で定める際の発売可能な券種について、「新幹線特別急行券(乗継急行券を含む。)発売連絡会社線」となっていた第2号の表現が、「新幹線特別急行券(乗継ぎとなる特別急行券を含む。)発売連絡会社線」と変更となりました。実際の運用はよく把握していませんが、第4号との兼ね合いでかっこ書きが実質的に意味を持つのは箱根登山鉄道伊豆箱根鉄道ぐらいでしょうか。

「東北部ほかほかセンター」一時非公開のお詫び・再公開のお知らせ

 2024年1月23日から1月30日にかけて、当ブログ「東北部ほかほかセンター」を諸事情により一時非公開としておりました。同期間に当ブログの内容を参照したいと考えていらっしゃった方々にはご迷惑をおかけいたしました。

 現在から「東北部ほかほかセンター」を再公開いたします。よりよい記事を掲載できるよう努力いたしますので、今後とも「東北部ほかほかセンター」をよろしくお願いいたします。

2023年10月1日現行 九州旅客鉄道株式会社旅客営業取扱基準規程・旅客連絡運輸取扱基準規程のテキストデータを掲載

 

 九州旅客鉄道株式会社旅客連絡運輸取扱基準規程及び旅客連絡運輸取扱基準規程については、坂井氏が福岡市交通局に開示請求した2023年8月28日現行のものを先日私がテキスト化し掲載しておりましたが、坂井氏が再度福岡市交通局に開示請求を行い2023年10月1日現行のものが開示・坂井氏のウェブサイトに掲載されたため、改正箇所を確認しました。

https://lebillet-et-voyage.cocolog-nifty.com/blog/2024/01/post-5cf5fe.html

s3.ap-northeast-1.amazonaws.com

tohokubu-hctr.hatenablog.com

 概覧したところ、旅客営業取扱基準規程については買替について定めた第44条に第5項を追加し、乗車券類発売機により発売された普通乗車券は(ム)の表示がなくとも買替を扱うことが新たに規定されました。これは、同日改正された旅客営業規則第27条第2項において乗車券類発売機によって発売された普通乗車券について、発売区間に制限があるために途中駅までの発売を行った旨の証明を省略することがあるとされたことに対応するものとみられます。

 そのほかには、今回改正された旅客営業取扱基準規程第44条第1項に含まれていた誤記*1を修正しているのみのようでした。

 旅客連絡運輸取扱基準規程では2023年8月28日現行と2023年10月1日現行との間に差がみられませんでしたが、これは開示の対象となっている本文ではなく、開示請求を行っていない別表*2において、九州旅客鉄道JR西日本宮島フェリーとの連絡運輸が廃止されたことに伴う改正が行われたために2023年10月1日現行となっているものと思われます。

 これにより、2023年10月1日現行として旅客営業取扱基準規程第44条の改正を反映した旅客営業取扱基準規程・旅客連絡運輸取扱基準規程のテキストデータをGoogleドライブにおいて公開します。リンクの変更はありません。2023年8月28日現行のものは「過去の規程」フォルダから引き続き閲覧できます。

 なお、旅客営業取扱基準規程第44条以外に改正が行われていないことの厳密な確認は後で行います。そのため、その他に改正があった場合は速やかに修正を行いお知らせします。

drive.google.com

※2024年3月17日 タイトルのうち「2023年10月1日」の位置を一番前に移動しました。原タイトルは「九州旅客鉄道株式会社旅客営業取扱基準規程・旅客連絡運輸取扱基準規程(2023年10月1日現行)のテキストデータを掲載」でした。

*1:以下の条文では「買替」とされる取扱いを「買替え」と表記していた。

*2:坂井氏によれば、福岡市交通局九州旅客鉄道株式会社旅客連絡運輸取扱基準規程別表について、福岡市交通局に係る部分のみを保有している。

九州旅客鉄道株式会社旅客営業取扱基準規程・旅客連絡運輸取扱基準規程をテキスト化

※2023年12月28日15時46分以前に九州旅客鉄道株式会社旅客営業取扱基準規程(2023年8月28日現行)のテキストをダウンロードした方へ

 2023年12月26日12時45分に修正した旅客営業取扱基準規程第218条第1項第4号ク、第334条及び第335条の抜け、2023年12月27日17時40分に修正した第219条第2項第2号及び第397条の3の抜けに加え、第130条の2、別表第2第1号イ及び別表第3第1号(注)の抜け、並びに第218条第1項第4号クの修正ミスがあったという重大な誤りが判明し、これを補ったため、これ以前のテキストを削除の上再ダウンロード願います。

 

 2023年8月28日現行の九州旅客鉄道株式会社旅客営業取扱基準規程(1987年4月営達第1号)・旅客連絡運輸取扱基準規程(1987年4月営達第17号)をテキスト化し、以下の通りGoogleドライブにアップロードしております。

drive.google.com

 これは、坂井(Twitter:@lamercrepuscule)氏が福岡市交通局に対して請求を行い開示された九州旅客鉄道株式会社旅客営業取扱基準規程、及び旅客連絡運輸取扱基準規程をOCRを活用して文字起こしし、テキストファイルの形としたものです。現在は、2023年8月28日現行の旅客営業取扱基準規程及び旅客連絡運輸取扱基準規程を掲載しておりますが、将来開示された場合は他の時点の旅客営業取扱基準規程・旅客連絡運輸取扱基準規程についても掲載したいと考えております。
 形式の制約上、図表は直接掲載することができず、
・テキストファイルとして概形を再現
・文章による説明
・省略(第149条の区間外乗車・第150条第2項の折返し乗車に係る図)
しております。また、文章による説明において、一部は記載されている文言を以下のように再現しています。
・四角囲みを[]で表現
・丸囲みを()で表現
・様式内での改行を/で表現
なお、一部これによらない場合は都度注釈を付けております。仕様上正確に表現できないことをご了承ください。
 また、極力文字はもとの文書にあわせて修正しておりますが、OCRの限界・誤りの見落としのために誤っている部分もありますのでこちらもご了承ください。誤字の指摘は大歓迎です。誤字の指摘は大歓迎です。元の文書は、坂井氏のウェブサイト『基準規程の部屋』(

https://s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/kizyunkiteinoheya.com/index.html

)に掲載されるとともに、開示請求の経緯について同氏のブログ記事(「連載企画:開示請求から連絡運輸範囲を知る(6)」『一葉のきっぷから』http://lebillet-et-voyage.cocolog-nifty.com/blog/2023/11/post-67b7b5.html)に掲載されておりますので、ぜひともこれらをご確認ください。

lebillet-et-voyage.cocolog-nifty.com


 最後になりますが、地方公共団体への開示請求により旅客営業取扱基準規程の開示を実現した坂井氏に敬意と感謝を表します。まことにありがとうございます。これを利用する皆様も私ではなく坂井氏に敬意を表してください。
長岡りみや/木月くら(Twitter:@nagaok_arimiya)

 

更新履歴(冒頭注意書き/テキスト修正を除く、当記事そのものにかかわるもの)

※テキストの修正履歴はGoogleドライブにテキスト自体と合わせて掲載しております。

2023/12/25 公開

2024/1/7 坂井氏の『基準規程の部屋』開設に伴う内容一部変更

 

きんいろモザイクを捨てよ、町へ出よう【きんモザ14周年】

 タイトルのオマージュ元を知らないのに書いてていいのかな。

 閑話休題原悠衣先生の偉大なる作品「きんいろモザイク」は本日2023年12月19日で、「まんがタイムきららMAX」2010年1月号にゲスト掲載された始まりの時から数えて14周年を迎えます。これまでのきんいろモザイクの歩み、きんいろモザイクという作品に出会えた奇跡には感謝以外ありません。一生きんモザ宣言☆といってしまいたいところです。

 しかし、それはきんいろモザイクの望むところなのでしょうか。答えはすべてきんいろモザイクにあります。きんいろモザイクは"全て"であり、きんいろモザイクのことはきんいろモザイクに聞くのが一番なのです。

 ここにひとつの話があります。8巻85ページからはじまるこの話は、忍が後輩を欲してたまらなくなるところから始まります。

 きんいろモザイクにおいては、後輩の存在はずっと透明化されていました。学校内で出てくるのはいつもの5人組に穂乃花や香奈、あるいは烏丸先生や久世橋先生、必要な範囲で同学年の生徒がちょこっとだけ。きんいろモザイクがあくまで忍中心の物語である以上、そこに関与しない人間が出てくることはありません。ですから、忍の物語に描かれない後輩の存在は当然わたしたち読者の知りうるところでもありませんでした。

 ただ、この回の話では事情が変わります。忍は後輩たちとの交友関係を求めて下級生の教室のフロアに訪れると、そこで驚くべきものを目の当たりにします。そこにはアリスやカレン、穂乃花や香奈、そして陽子や綾までにも親交のある後輩がいるという事実が存在していました。これでは後輩との交友のない忍がショックを受けてしまうのも無理からぬことです。

 しかしこれは私にとっても衝撃的な出来事でした。アリス達にクラスメイトはともかく、後輩とのかかわりがあったことは想像もできなかった、いや想像することは理論上可能だったかもしれないがそこまで考えが及んでいなかった。きんいろモザイクをどれだけ読んできても、きんいろモザイクという物語を理解することができたとしても、きんいろモザイクという世界を知ることはできないのだと思い知らされました。

 けれど私たちには、不十分でも知ることができる世界があります。「きんいろモザイク」のような名前のつかない、いままさに存在しているこの世界です。忍は最終的に後輩とふれあい、そして「忍コレクション~略してシノコレ~」を完成させるに至りました。私たちも、この世界に目を向け直して日々を生きていくことが求められています。きんいろモザイクを捨てよ、町へ出よう!

 

 ということに気づかせてくれまでするのがきんいろモザイクという作品なのです。きんいろモザイク、偉大なる精神的支柱でありながら自らそれに寄りかかりすぎることの危うさを警告する作品。一度読み、何度も読み、あらためて私たちのいる世界の大切さを明らかにし、そしてそれに従ってきんいろモザイクから自分を突き放して考えたときに一生ファンでいると決意するもよし、ふとしたときに思い出してしみじみするもよし。きんいろモザイクきんいろモザイクとしてそこに存在します。きんいろモザイクきんいろモザイクなのです。きんいろモザイクはつねに素晴らしい存在へと、私たちの心の内で変化し続けるのです。

 きんいろモザイクに無限の感謝を捧げて。

(メモ)C102 私が1日目午後入場リストバンドを現地で当日購入した際の流れ

時系列

11:20 「学校帰りのエトランゼ」第2話の舞台を訪問

tohokubu-hctr.hatenablog.com

12:03 武蔵小杉駅出発

相鉄12000系電車

12:14 大崎駅到着

大崎コミックシェルター/おもしろ同人誌バザール大崎で同人誌を入手

12:40 大崎駅でりんかい線新木場行きに乗車

12:54 国際展示場駅到着

12:58 かえりの切符を購入、東京ビッグサイトへ向かう

13:04 この時点で階段下付近に到着

 階段は中央のスロープ状になっている部分が仕切りの役割となっており、そこより左側は午前入場やそれより前のリストバンドを所持した参加者が通行することができた。右半分のうち左寄りは当日午後入場のリストバンドを購入する必要がある参加者が、中央部は午後入場のリストバンドを入手済みの参加者が並ぶ形となっていた。いちばん右側は退場者が降りる通路となっていた。

13:08ごろ 階段を登った先少し進んだところ、やぐら橋の上でリストバンド購入列が詰まる。一方で購入済み参加者の列は引き続き流れていた。

 その後購入者の列は当日午後入場のリストバンドを購入する窓口の方に誘導された。窓口は全部で12個あり、2000円札以上の高額紙幣での支払いを希望する参加者は左寄りの窓口を利用するよう誘導されていた*1。私は右寄りの高額紙幣ではない窓口へと向かった。*2

13:29 リストバンドを1000円札で1枚購入し、お釣りに500円玉を受け取る

13:31 リストバンドを掲げて入場

13:37ごろ 東4に到着

 この間きらら関連の同人誌を見つくろっていました。

14:03 東4を離脱

14:16 りんかい線国際展示場駅に到着

14:19 国際展示場駅から大崎行きに乗車

雑感

 私にとってC97以来5回(3年8ヶ月)ぶり2回目の参加となったコミックマーケットで、初参加の前回同様(大崎のイベントもあわせて)とても楽しかったです。

 C97では3日目(2019年12月30日)と4日目(12月31日)に一般参加し、3日目ではほぼ始発*3で参加し、10時15分ごろに入場。4日目は11時25分ごろに列に到達し、11時50分ごろに目当ての展示棟に到着できていました。

 そのような感覚を持った状態で、ようやく感染症関連の規制がなくなったコミックマーケットが開催されるということで参加しようかと思ったのですが、なにぶん直前に決断を固めたためにリストバンドをあらかじめ手配することができていませんでした。そのためリストバンドの購入も含めてどうなるのかなとわくわくしながら当日を迎えることになり、せっかくならこの経験を文章にしてみようか…というところでこれを書いています。

 さて、所定では13時30分ごろからとされていた今回の午後入場は、1日目においては実際にはもう少し早く始まっており、私もほとんど13時30分ちょうどに入場することができました。C97の4日目では12時ごろには行列がほとんどなくなっていたことを考慮すれば、C102の午前入場がC97の一般入場より1時間遅い11時からだったこととあわせて行列がほとんどなくなった13時前後から午後入場を取り扱った…と考えるのがよいのでしょうか。このあたりは私にはわからないところではありますが。

 あらかじめリストバンドを用意しておけば午後入場であまり待たずに入場でき、リストバンドを持っていなくても(今日は)20分程度で買うことができる今回の体制はそこまで悪くなかったのかな…というのが私の感想です。ただ、午前入場の開始が遅いために1時間分暑い時間帯で待たされることになった午前入場の参加者はかわいそうだとも思ったところで、特に午前入場を予定している場合だと例年以上に熱中症対策をしておく必要があるということになるのかな、と思います。

 私は明日は参加しませんが、明日参加されるみなさまは体調にお気を付けて行ってらっしゃいませ。今日はゆっくり休もうと思います……

*1:列に並んでいる間、右寄りの窓口にたまった1000円札を回収して別の場所に持って行っている様子が見られた。

*2:この1文は17時53分更新で挿入

*3:フェリーで東京港フェリーターミナル5時10分着、そこから徒歩でゆりかもめ東京ビッグサイト駅に5時26分ごろに到着